2013年3月10日日曜日

グレイシー・ゴールド選手のインタビュー


☆全米はショート9位から大逆転


——全米選手権での大活躍、おめでとうございます。ショート9位からの逆転は大きな反響を呼んだことでしょう。

全米選手権のショートでは、本当に緊張していて脚が自分の脚では無いみたいに感じていました。動きも固く、いつも通りの滑りが出来ていないと自分でも分かりながら、どうすることも出来なかったんです。でもフリーは開き直って、ひとつひとつ注意することだけを考えて落ち着いて滑りました。最高の演技が出来たことで、そうだ自分はこんな演技が出来る選手なんだ、と自信を取り戻せたと思います。

——大阪での四大陸選手権では6位。ちょっと力を出し切れなかった印象ですね。

全米選手権で自信がついた直後だったので、同じような演技をしようと気負ったんだと思います。まだ国際大会の経験も少ないので、これは大きな大会だと考えたのが余計でした。でもこうやって米国から2人だけの代表に選ばれたことは、プレッシャーよりは興奮に繋がっているので、3月の世界選手権では色々考えずシンプルな気持ちで臨みたいです。

☆8歳でスタート、双子の妹と練習

——昨シーズンからの急成長で注目を集めていますが、これまでの歩みを教えてください。

8歳の夏にスケートを始めました。友達の誕生日パーティーで初めて滑ったのですが、他の友人がスピンとかジャンプをしたのを見てビックリして、すぐに私も習いたいって言ったんです。翌週にはグループレッスンのクラスに入って練習を始めました。

——双子の妹さんもスケーターですね。

そうです。妹のカーリーも一緒にスケートしていますし、祖母も両親も、選手ではないけれどスケートできるんですよ。妹も3回転を練習しているレベルで、今シーズンはあとちょっとで全米選手権に出られる所まで行きました。来年はシニアに上がる予定です。いつも一緒に練習しているので心強いし、色々な悩みも相談し合える仲間なんです。


——いつごろからトップスケーターへの道を意識したのでしょう?

滑り始めてすぐに、選手向けの個人レッスンに移りました。4年目に3回転サルコウを跳べるようになって、国際大会を目指せる才能があるって言われて、それまで小さな町に住んでいたのですがシカゴに引っ越しました。そこから本格的に練習をして、今に至ります。

——では一日の生活スケジュールはどんな感じでしょう?

いつも双子の妹と一緒に行動してます。早朝にバレエのレッスンがあって、そのあと午前中に氷上でのレッスンが2時間。午後は陸上トレーニングがあって、さらに氷上でのレッスンをやります。

——高校の授業に行く時間がありますか?そして大学進学の計画は?

私達はいまEスクールに通っていて、宿題を午後にしています。学校を休むよりはEスクールの方が良いだろうと、スケートに集中して、変更したんです。父は医者ですし将来的には大学を出るつもりです。でも来年このまま大学に行くと中途半端になってしまうので、1年間はスケートに集中して、そのあと進路を決めてから大学に行こうと思っています。



☆ジャンプの秘訣はスピードと筋力



——ジャンプがすごくダイナミックですね。その秘訣は?

大きなジャンプには筋肉が重要です。スピードを出して滑って、そのパワーを高さに変えるのですが、スピードに耐えられる筋力が必要になるんです。そのためには陸トレもしますし、ハーネス(ジャンプ練習の吊り上げ用具)も使います。だからジャンプの秘訣はスピードかも知れません。

——ダイナミックなジャンプは怖くないですか?

全然怖くないです!気持ちいいです。とにかくジャンプが好きで、ジャンプを跳びたくてスケートしているようなものなので。だから練習も楽しいです。

——3回転+3回転は、ショートではフリップから、フリーではルッツから、違う種類を入れていますね。これは非常に難しい挑戦だと思います。

確かに今の試合で高得点を出すことだけ考えたら、同じジャンプの方が楽でしょう。でも今シーズンはハードなことに挑戦した方が良いと思うんです。来年のためになるし。練習では上手く行ってるので世界選手権ではぜひ成功させたいです。




——ジャンプがパワフルである一方で、優雅さがあることが素晴らしいと思います。どうやって演技を磨いていますか?

バレエやダンスを習っています。マイア・シブタニ、アレックス・シブタニの兄弟は分かりますよね?彼女達と同じダンスコーチについて、表現を磨いているところです。それにアイスダンスの選手の氷上練習を見て、滑りの優雅さを参考にしています。

——どんな技も切れ味が良く、身体能力が高いですよね。他のスポーツの経験もありますか?

タンブリングという体操をやっていました。フロアで跳んで回転する競技です。これがスケートのジャンプに繋がっているかも知れません。

——タンブリングでバク転をやっていたのなら、スケートでバックフリップも出来るのですか?

まだやったことはないですが、練習したら出来るかも知れません。いずれやってみたいですね。

——他のスポーツは?

他にはサッカーも水泳も得意です。でも今、休みの日はジョギングするのが趣味です。ストレス発散になるので。

——趣味も色々ありますね。写真も趣味と聞きました。

写真を撮るのは大好きです。一眼レフじゃなくて小さなデジカメですけど、色々な人を撮るのが好きなんです。


☆国際大会2年目で躍進、五輪出場が夢

——国際大会の経験はまだ少ないですね。

ええ。昨シーズンはジュニアグランプリと世界ジュニア選手権、日本でのワールドチームトロフィーの3つ。今シーズンは、グランプリシリーズのカナダ、ロシア、そしてこの四大陸選手権。まだ国際大会は6回です。

——国際大会に出て、何か変化はありますか?

もちろんジャンプが一番好きなのですが、スピンやステップも大事だなと痛感しています。スピンは綺麗なポジション、例えばフリーレッグをきちんと伸ばすことを考えるようにしています。そしてフットワークの練習も頑張るようになりました。

——日本での試合は四大陸選手権が2度目ですね。

日本に来るのはとても楽しみなことです。日本にはアメリカとは全く異なる文化があって興味深いし、誰もが紳士的で、町はどこに行っても綺麗。日本を見ると、アメリカってなんだか雑然としてる国だなって思う位です。それに一番好きな食べ物がスシとサシミなので、日本に来てスシを食べられるのがすごく嬉しいです。マグロがとっても美味しかった!

——憧れのスケーターはいますか?

今の現役選手では、浅田真央さんとキム・ヨナさんの2人が大好きです。でもそれぞれのスケーターの良いところを見て学ぶようにしています。あとミシェル・クワンは永遠の憧れです。

——それでは今季の目標は?

今年はまず、自分に自信をもって演技をすることです。まだまだ気持ちに揺れがあるのですが、自信を持って臨んだ大会ではいい演技を出来ているので。3月の世界選手権では、来年に繋がる演技をすることが重要です。

——なるほど、そして来年は五輪ですね。

ええ、来年の五輪に出ることが一番の目標です。2018年の五輪もチャンスがあるとは思いますが、年齢的には来年のほうがスケーターとしてベストの年齢だと思うので、このレベルまで来れたのだから来年のチャンスを逃したくないです。毎日の練習のモチベーションになっています。今は、五輪に出ることが何よりも大きな夢です。




ゴールド選手、まだ国際大会は6度目なんですね!!よく考えたら確かにそうですが、本当に強心臓の持ち主というか何というか…このまま成長して、アメリカ女子を牽引していってね!

好きな選手は、浅田真央選手とキム・ヨナ選手だそうです!





ゴールド選手、世界選手権も頑張ってください!応援してます!!

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